夏の冷えがちな体に、お芋で作る労りおやつはいかが?|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん

 夏の冷えがちな体に、お芋で作る労りおやつはいかが?|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん
Megumi Sekine
関根愛 
関根愛
2022-08-06

SNSで見かける、彩り豊かな食事の写真。見るからに栄養がありそうで、こんな食生活を送ってみたいと思う人は多いでしょう。でも「そんなに頑張れない…」という人も少なくないはずです。時間もない、料理が得意じゃない、不器用なあなたに伝えたい「頑張らないごはん」。意識すべきポイントは、とってもシンプルです。今日からできる「簡単な食養生」、教えてくれるのはマクロビオティックマイスターの関根愛さんです。

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おはようございます。過酷な暑さのつづく日々ですが、ここ鎌倉では、先日久しぶりの梅雨のようなじとっとした雨日和も。いずれにせよ湿気がパワフルなので、体調の揺らぎが気になるところ。みなさんはいかがお過ごしですか?暑さが猛威をふるう日々も、明日8月7日の立秋を迎えて少しは落ち着いてくるといいのですが…。立秋は立春、立夏などと並ぶ二十四節気の中でも大きな節目となる「八節」のひとつ。うだるような暑さの中にも少しづつ秋の空に近づいていくような気配や、秋らしい虫たちの鳴き声をかすかに感じ始める時ですね。

秋の話をするのはまだ少し気が早いようにも思えますが、これから豊かな秋の食べ物がどんどん出てきてわくわくします。今日は夏と秋の間の季節を快適に過ごすための、私のおすすめの一品をご紹介。みなさんは、夏野菜やスイカなどこの時期ならではの食材を思い切り楽しみましたか?冬のあいだは寒くて手が出ないような夏野菜も、今の時期は自然と体が欲し、とても美味しく、ありがたく感じられます。つくづく季節があり、それぞれの旬のものがあるということは特別なことなのだなあと思います。私も、この猛暑で今年は特にスイカを欲しました。塩をぱらぱらとふっていただくみずみずしいスイカはまさに夏の恵み。贅沢であり、幸せの味です。トマト、なす、きゅうりにとうもろこし、モロヘイヤにゴーヤ…フレッシュな夏野菜たちには、目からも鼻からも、もちろん口からも沢山楽しませてもらいました。

そんなある日、自然食品店で、しばらく手に取ることのなかったさつまいもに目がとまった私。コロンと丸く、土をかぶってはいるけれど伝わってくる鮮やかな紫色。さつまいもって、どんな味だっけ。このごろ夏野菜つづきで忘れていたかも。うん、今日はさつまいもが食べたい…!思わず手が伸びました。もしかしたら体をクールダウンさせる陰性のエネルギーが強い夏野菜の連続で体が冷え気味に傾いていたのかもしれません。さつまいもの「体を温める力」は、すごいんですよ。

主食を食べる元気がないときや、すぐにできるおかずが一品欲しいとき、さらには罪悪感のないおやつが思いきり食べたいとき。今日ご紹介するのは、そんなさまざまなシーンにもってこいの美味しくて簡単なさつまいもレシピです。冷えとりにぴったりな野菜、さつまいも。ビタミンCや食物繊維、カリウムなど豊富な栄養素を含み、準完全栄養食ともいわれます。皮にはポリフェノールの一種アントシアニン、ミネラルやビタミンも豊富。疲れ気味の体を立て直す作用があります。

さつまいも
photo by Megumi Sekine

さつまいもは、皮にハリがあり、真ん中がふっくらした形のものが美味しいんだそう。お店で選ぶときに意識してみてください。ほくほくの甘みを味わうために、皮つきでざっくり輪切りにします。細く切りすぎるとほくほく感が減りますのでご注意を。食べやすいサイズで大丈夫です。できるだけ栄養素を逃がさないためにかるく蒸していきましょう。蒸し上がったら、魚焼きグリルやトースターなどで両面がカリッとするまで焼きます。焼き上がったらボウルに移して、白ねりごま、はちみつ、塩をお好みの分量で加えてさっと和えれば完成です。とても簡単ですよ。自然の甘みでお腹も心も大満足。末端まで冷えていた人も、じんわり温まるはずです。体中にじわっと広がる幸福感を味わってみてくださいね。

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関根愛 

関根愛

俳優を始めた十数年前よりアトピーなどさまざまな心身の不調を感じてきたことで、薬に頼るのをやめて自分の体の声を聴きながら養生していくために自然食を始める。「じぶんらしく生きるための食養生」をテーマにInstagramやnote、Youtubeで日々発信をつづける。マクロビオティックマイスター。映画制作者、ライター、翻訳者としても活動。座右の銘は「山動く」。



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