初夏の冷え対策と養生に絶対おすすめのお茶3選|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん

 初夏の冷え対策と養生に絶対おすすめのお茶3選|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん
Megumi Sekine
関根愛 
関根愛
2022-05-14

SNSで見かける、彩り豊かな食事の写真。見るからに栄養がありそうで、こんな食生活を送ってみたいと思う人は多いでしょう。でも「そんなに頑張れない…」という人も少なくないはずです。時間もない、料理が得意じゃない、不器用なあなたに伝えたい「頑張らないごはん」。意識すべきポイントは、とってもシンプルです。今日からできる「簡単な食養生」、教えてくれるのはマクロビオティックマイスターの関根愛さんです。

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みなさん、おはようございます。ゴールデンウィークも終わり、落ち着いた日常が戻ってきた頃でしょうか。新緑もいよいよ萌え盛り、マスクを外せば青々とした新鮮な木々の匂いが澄んだ空気にのって漂い鼻腔を震わせます。その香りの清々しさはお腹までじんわり満たすよう。気が張っているなと感じたらたっぷり深呼吸をして、今ここにいる自分の体と心を忘れないでいてあげてくださいね。動物も植物も夏に向けて動きが活発になっています。カエルが鳴き始め、竹があちこちですくすく育つ音まで聴こえてきそうです。ようやく気温も安定し始め、寒暖差で体がびっくりすることも減ってくると願いたいところですが、まだまだ明け方や夜はひんやりしたり。昼間の太陽につられてうっかり薄着のままでいてしまった隙に体が冷えないよう、日々の簡単な養生で気をつけていきましょう。

さて今日は、そんな体温調節がむずかしい時期に重宝する養生法。ちょっと冷えてしまったかな、という時にひと口ふた口飲んであげればしだいに体が温まってくるお茶(飲み物)を厳選してご紹介します。

まずひとつ目は、黒炒り玄米茶。丁寧にじっくり炒った玄米のお茶です。味のコクや深みはもちろん、香りが最高に良いのです。もちろん自宅で玄米を炒って作ることもできますが、手間がかかるという方は商品としても売られているものがありますのでそちらを使ってみましょう。黒炒り玄米茶ほど冷えた体を芯から温める作用はほかにはないのでは?と思うほど、体を温める力がつよい極陽性なのが特徴。ゆっくり煮出した黒炒り玄米茶はコーヒーのように香ばしく濃厚なので、玄米コーヒーと呼ばれることもあります。体を冷やす作用のある陰性のコーヒーに比べ真逆の性質を持ちますので、コーヒーの代わりとしてもぜひいちど味わってみてほしいです。ふだんから飲んであげることで免疫力を高めていくことにもつながります。

ふたつ目は、タンポポコーヒー(タンポポ茶)。あのたんぽぽの根っこを陰干ししたものを焙煎してできたお茶です。飲み慣れない方も多いかもしれませんが、こちらもまたコーヒーのように香りもコクも飲みごたえも充分あり、何より意外と(?)美味しいことから、コーヒーの代用としてもおすすめ。飲めばお腹の底からじんわり温まり、浮つきがちな気もちも落ち着いて安定していきます。胃腸のはたらきをサポートしてくれる力もあるので、季節の移り変わりとともに冷たいものを食べるようになった体のお助け役にもなります。カフェオレなどが好きな方も、コーヒーの代わりとしてタンポポ茶でも全然いけますよ。ノンカフェインで体への負担も少なく安心して飲むことができます。是非試してみてほしいお茶のひとつです。

最後三つ目は、梅醤番茶。マクロビオティックではいざという時の救世主としてたいへん重宝されている飲み物です。私自身も小さい頃から風邪を引いたり体調が揺らいだりするたびに母に作ってもらったものを飲んで育ちました。作り方は、熟成された三年番茶を淹れ、そこへ梅干し丸ごとひと粒を落とし、よく潰してあげます。梅のエキスがたっぷり染み出した番茶に、お醤油をひとたらし、さらにすり生姜を加えてあげれば向かうところ敵なし。梅、番茶、お醤油、生姜はどれも体をポカポカに温める力のある陽性食材です。これだけエネルギーのある陽性食材をかけ合わせた飲み物ですので、たっぷり体に効くということです。生姜を用意しておくのが面倒な方は、便利な生姜パウダーでもいいと思います。これを飲んで早めに寝れば、ちょっとやそっとの体調不良はどこへやら、翌朝にはすっかり元気に元どおりです。風邪を引きそうなサインを感じたときにも是非。これからの時期は全国的にも梅雨に入り、雨がつづくと知らず知らずのうちに体も冷え冷えしてきますので、そんな時にもぴったりの養生ドリンクとして是非材料を常備しておくことをおすすめします。疲れが溜まったり体調がぐらついたりする前に定期的に飲むようにしていれば、免疫力もついて不調知らずの体を作り上げていく助けになります。

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関根愛 

関根愛

俳優を始めた十数年前よりアトピーなどさまざまな心身の不調を感じてきたことで、薬に頼るのをやめて自分の体の声を聴きながら養生していくために自然食を始める。「じぶんらしく生きるための食養生」をテーマにInstagramやnote、Youtubeで日々発信をつづける。マクロビオティックマイスター。映画制作者、ライター、翻訳者としても活動。座右の銘は「山動く」。



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