【プロテインの落とし穴】減量中の人は注意!管理栄養士が教える、プロテインの選び方と活用方法

 【プロテインの落とし穴】減量中の人は注意!管理栄養士が教える、プロテインの選び方と活用方法
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佐藤彩香
佐藤彩香
2022-03-25

プロテインダイエットという言葉もあるくらい、プロテインをダイエットに活用している方も多いのかなと思います。ただ、正しく活用できていますか?今回は減量している方に伝えたい、プロテインの取り入れ方や選び方についてです。

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減量のためにプロテインを取り入れているという人から、

「よく分からないけど味で選んでた」

「よく分からないけどいいって聞いたから」

そんな声を聞くことが多いです。プロテインの特性をしっかり理解して、賢く取り入れていくポイントを伝えていきますので、生活に生かしていただければと思います。

そもそもプロテインは必要?

プロテイン
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プロテイン=たんぱく質です。

そのため、たんぱく質を多く含む肉や魚や卵や大豆製品をしっかり食べていれば、プロテインをあえて摂る必要はないです。

一般の方であれば、体重1kgに対して1g

アスリートであれば、体重1kgに対して1.2〜2g

と言われています。それを超えてしまうようであれば、余計なエネルギーを摂ることにも繋がるので気をつけましょう。

また、食事をプロテインに置き換えてダイエットする方も多いですね。もちろんカロリーをグッと抑えることができるのでメリットはあると思いますが、プロテインだけだと他のビタミンやミネラルなど様々な栄養素が不足します。一時的に体重は減ったとしても、リバウンドの原因や、疲れやすさにも繋がります。管理栄養士の立場からすると、高たんぱく質、低脂質な食品を選択しながら、食品で減量していくことがおすすめしたいのですが、自炊が難しい場合もあると思いますので、そのような時にプロテインを取り入れてみてください。

・朝、食べる時間がない人

・昼食の量を確保するのが難しく、欠食が目立つ人

・夕食が遅く、分食(補食)をしたいなと考える人

などはプロテインをうまく使用すると良いでしょう。

プロテインの選び方

プロテインの種類は、大きく分けると3つあります。

ホエイプロテイン

牛乳を原料としたプロテインです。吸収速度が速いことが特徴です。一般的に販売されている多くは、ホエイプロテインになります。

カゼインプロテイン

ホエイプロテインと同様、牛乳から作られるプロテインです。吸収速度がゆっくりで、腹持ちが良いのが特徴です。

ソイプロテイン

大豆を原料としたプロテインです。大豆に含まれるイソフラボンが摂取できます。食物繊維が豊富なため吸収速度が遅くなります。

では、減量を目的にするならば、どのようなプロテインがいいのでしょうか。

どのようにダイエットするかにもよるので、ぜひ以下を参考にしてください。

目的に合わせた活用例

運動し筋肉量を増やしながら身体を引き締めたい(減量したい)

ホエイプロテインをおすすめします。

運動しながら筋肉を増やしていくためには、身体への吸収がよく、たんぱく質合成を助けてくれるホエイプロテインがベスト。

選ぶ上で、しっかり栄養成分表を確認しましょう。同じホエイプロテインという表示でも、糖質が10g以上あるものもあれば、糖質が2〜3g程度のものまで様々です。運動後のエネルギー源として、プロテインで糖質とたんぱく質を一緒に摂りたい場合はいいかと思いますが、そうでない場合(たんぱく質のみをしっかり摂りたい場合)は、糖質が少ないものを選ぶのが良いでしょう。

食事メインで減量したい

腹持ちのいいソイプロテインやカゼインプロテインがおすすめです。ソイプロテインもカゼインプロテインも、吸収がゆるやか。食事の置き換えや間食などで摂ってくと、腹持ちもよくストレスなく減量がしやすいですし、たんぱく質もしっかり摂れます。

プロテインを活用する上で、知っておいてほしいこと

プロテイン=痩せる!

そう思っている方も多いですが、決してそうとは言い切れないです。摂りすぎてしまえば太る素になります。食事やプロテインでのたんぱく質摂取量は、1回あたり約20~30gが目安。お肉や魚などの食品でたんぱく質を摂れていれば、そこにプラスして摂る必要はありません。1日に必要なたんぱく質の量をチェックして、食事で補えない分をプロテインで摂取するのが望ましいです。

また、今回紹介したプロテイン以外にも、えんどう豆、卵白もしくは全卵、ライスなどを原材料としたものも出てきています。細かく見ていけば様々な違いはありますが、原材料に何が使用されているか、どんな食材でたんぱく質を摂りたいのかなどを検討していくといいでしょう。乳糖が苦手な方であれば、ソイプロテインやえんどう豆のプロテイン(ピープロテイン)を選べばいいですし、乳糖が苦手だけど動物性たんぱく質からたんぱく質を摂って筋肉を効率よく増やしたいということであれば、卵白もしくは全卵の原材料であるプロテインが良いかもしれません。

自分の食生活、目的に応じてプロテインを選び、正しく取り入れていきましょう!

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佐藤彩香

佐藤彩香

管理栄養士、予防医学士。 企業や保育園で栄養カウンセリング、献立作成、栄養計算、店舗運営を経験し、その後独立。実践型の栄養サポートを行い、プロアスリートからスポーツキッズ、ダイエット希望の方など累計5,000人を超える人々と関わる。現在はパーソナル栄養サポート、専門学校非常勤講師、セミナー講師、ライター活動、レシピ開発なども行いながら「あなたのかかりつけ栄養士」として活動している。



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