「みんな私みたいになればいいのに」ぼる塾・田辺さんに聞く、"苦手"や"ネガティブ"との付き合い方

 「みんな私みたいになればいいのに」ぼる塾・田辺さんに聞く、"苦手"や"ネガティブ"との付き合い方
Azusa Hasegawa

「まぁね~」というフレーズでお馴染みのお笑いユニット、ぼる塾のメンバー田辺智加さん。ぼる塾は、芸人でも珍しいカルテット。女性が4人も集まると揉める場面も多そうに感じますが「絶妙なバランスで成り立ってますね」と笑う田辺さん。好きなものに囲まれ、いつも自然体で楽しそうな田辺さんに、ぼる塾メンバーとの関係性から、よくある対人関係の悩みや嫌な気持ちになったときの対処法など、お話を伺いました。

広告

問題があっても大丈夫!と思える4人の関係性

――ぼる塾は、4人でいるときの雰囲気がすごくナチュラルですよね。

田辺さん:4人いると、誰かが誰かの理解者なんですよね。やっぱり距離感はちょっとずつ違うんです。20年来の幼馴染がいて、先輩が2人いて、という感じなので。例えば、私の言うことを結構理解してくれるのは、あんり。はるちゃんは自分の考えを言葉にするのが苦手なんですけど、私はそれを察知することが多いので「なんかモヤモヤしてるんだろうな」と話を聞いたりします。あんりは酒寄さんに相談しているし。「問題があっても大丈夫!」と思える絶妙なバランスで成り立っていると思います。

――当初、こんなにバランスよく4人の関係性が築けると思っていらっしゃいましたか。

田辺さん:いやぁ、全然思ってなかったですね。でも、最近思うのは酒寄さんが外で見てくれているというのも大きいのかなって(※酒寄さんは育休中)。何かあったとき、みんな自然と一歩、俯瞰で見てくれている酒寄さんに相談することが多くなりました。

マイナスなことは言わずにプラスの面を主張する

――会社の人間関係、特に人との距離感が取れないという悩みを持つ方も多いですが、苦手だなという人と仕事をしなくてはいけないときは、どうしていらっしゃいますか。

田辺さん:もちろん直接は言わないですけど、逆の方向性から自分の希望を言うようにしています。「嫌だ」をはっきり言うんじゃなくて、「この人とやりたいです」って。逆に、お仕事したい人のことを出す。嫌な人のことは言わないです。

「自分、何様だよ」って思ったりもするんですけど、やっぱり仕事は快適に楽しくやりたいじゃないですか。だから、一歩踏み出す勇気……。私は特別なのかな。正直、私はいい環境で働かせてもらっていると思いますけど、会社とかでもマイナスなことは言わずに、プラスのいい面を強調して自分の主張を伝えるようにできるといいですよね。

――嫌な気持ちになったときは、どう気分を切り替えていらっしゃいますか。

田辺さん:私、お清めスプレーを持ち歩いているんですよ。それだけで気持ちが落ち着くというか。アロマオイルも好きなんですけど、一滴たらしただけで香りがふわっと広がる感じが気分転換になりますね。嫌なことがあると、めちゃくちゃ空気がよどむので、そういうのも対処法のひとつです。

それと、阿佐ヶ谷にある神社のお守りも持っています。青と白で怪盗キッドみたいな色合いのものを友だちがくれたんです。そういった気持ちがアガるアイテムを持ち歩くのもおすすめですね。本当は嫌なことに対して、直接言えたらいいんですけどね。

田辺さん

マウンティングは雑音。聞き流すトレーニングを!

 

――人間関係の悩みとして、マウンティングを挙げる人も少なくないですよね。そういった人にはどう対処していらっしゃいますか。

田辺さん:マウントを取ってくる人、たくさんいますよね。私はそういう人の話は聞いてないです。上の空(笑)。祖父が自慢話をよくする人だったから、そういう話を聞かないトレーニングができちゃってるんです。自慢話をし始めたなと思ったら、好きなことを思い出して話を聞かないようにしていました(笑)。

マウントを取ってくる人の話なんて、聞かなくていいんですよ。それで傷つくなんて、バカみたいじゃないですか。雑音だと思うトレーニングをしたらいいんです。こっちの返事が欲しいわけじゃないんだから、全部真に受けて聞かなくてもいいと思います。

あと、最近気が付いたんですけど、呼吸も大事ですよね。私、カッとなると勢いでつい返しちゃうんですけど、いったん呼吸を整えると落ち着くなって。

――呼吸というのは、すごくヨガ的ですね。

田辺さん:まさかの!私、自然と取り入れてた(笑)。やっぱり、怒っているときって呼吸が浅くなるんですよね。喧嘩をふっかけてきた人に対して、私もカッとして「じゃあ、あんたは!」って、つい言っちゃったんですけど、そのときに自分の呼吸がハァハァしてることに気付いて。いったん深呼吸したら「何、こいつ」って一瞬で冷静になれたんです。呼吸はすごいなって思います。『鬼滅の刃』も呼吸ですもんね(笑)。炭治郎も怪我しているときとか、まずは息を整えますしね!

あと、対処できない苦手なものに出会っちゃったとき、自分は別の世界で楽しく生きてやる!と思うようにしています。清掃のバイトをしていたときに、同じエレベーターに乗っていた男性が仲間に「俺、ゴミとか持てないよ」と話していたことがあって。「私がゴミ持ってるのに!? 何なの?」って投げつけてやりたい気持ちになったんですけど、その日は休憩時間に、めちゃくちゃいいパンを買って食べてやりました(笑)。「私は、こうやって楽しめてるよ」って。これもマウントかもしれないんですけど、心のなかでバランスを取るのが一番だと思います。

――自分の機嫌を取れる好きなものを見つけておく、というのがコツですね。

田辺さん:些細なことでもいいんです。好きなものを見つけるって難しいんですけど、ちょっといいお水を買うとか、そういう心をアゲるもので楽しむ方法を持っているのが強いなと思います。好きなものは、いっぱい作った方がいいんですよ。私は、いろんなところにアンテナを張っています。友だちに薦められたら、一応全部試してみますし。向いていないものは自然と消去していってますけど(笑)。

愚痴が出そうになったら推しを思い出す

――「田辺さんみたいになりたい」という声もよく聞きます。そういった現状をどう受け止めていらっしゃいますか。

田辺さん:びっくりですよね。でも、私みたいになったら楽だよ!とは思いますね。私も多少なりとも悩みはありますけど、食べているときや推しを見ているときは忘れられるんです。だから、切り換えが大事なのかなとも思います。ずっと抱えている悩みはもちろんあるんですけど、すぐに解決できないものはとりあえず、見ないようにしています。

――誰かに悩みを相談したりしないんですか。

田辺さん:話すときもありますけど、話した人への負担が大きくなっちゃうと思うと、なかなか……。やっぱり負の感情って連鎖しちゃうから、あんまり愚痴っぽい悩みは話さないようにしています。久しぶりに会った友だちなのに、そんな話ばかりしてたら申し訳ないし、なるべく人と話すときは楽しい話をしたいって思っています。

――優しいですね。モヤモヤしてるときって、つい愚痴を聞いてほしいと思ってしまいがちじゃないですか。

田辺さん:もちろん愚痴っぽくなっちゃうときもあります。でも、そういうときって自分、悪い顔してるんだろうなって。何より、これを大好きなKAT-TUNの亀梨さんに見られたらって思うんですよね。絶対、見ないけど(笑)。こんな顔見られたらって、ハッとするんですよ。

――推しの力は偉大ですね。

田辺さん:本当に! 亀梨さんがいてくれてよかったと思います。そういえば、生霊を見られる後輩に「亀梨さんの背後に田辺さんがいた」って言われて(笑)。生霊になって亀梨さんを守っているらしいです、私。よかった、守れてて(笑)。やっぱり私の毎日を楽しくしてくれているのは、好きなものや推しの存在だなって思います。これからもバランスよく、好きなものをたくさん作っていきたいです。

プロフィール:田辺智加さん(ぼる塾)

田辺さん

1983年生まれ。千葉県出身。お笑いカルテット「ぼる塾」のメンバー。twitterアカウント@chi0314ka
*「ぼる塾初5大都市ツアー~オードブル~」開催決定。
【出演】ぼる塾 ※酒寄の出演は東京公演のみを予定
【日程】5月27日(金)東京(ルミネtheよしもと)18:30開場/19:00開演/20:30終演
会場チケット】前売り3,000円、当日3,500円
オンラインチケット】 2,000円
【チケット発売スケジュール】一般・オンライン発売:3月12日(土)10:00~

広告

Text by Mitsue Yoshida
Photos by Azusa Hasegawa
Hair&make-up by Mizuka Takamaru(Ari・gate)
Styling by Mika Sasaki
衣装協力:BIG TIME 下北沢

AUTHOR

ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

田辺さん
田辺さん