【知っておくと便利なセラピー8選】心の健康を効果的に管理する「自分に合ったセラピー」の見つけ方

 【知っておくと便利なセラピー8選】心の健康を効果的に管理する「自分に合ったセラピー」の見つけ方
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日本ではまだ馴染みの薄いかもしれない『セラピー』。「敷居が高い」「恥ずかしい」「怪しい」なんてイメージを持っている人もいるかもしれません。けれど海外…特に欧米を中心にセラピーに通うのは一種の文化のようなもの。セラピーは自分の内面に飛び込み、自分のストーリーを優しく紐解く、変容の旅のようなもの。自分自身とより深い関わりを持つことを決断することは、あなた自身の幸せと心の健康を効果的に管理するための前向きな一歩になります。

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知っておくと便利なセラピー8選

 Priscilla Du Preez
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認知行動療法

認知行動療法は、あなたの思考に存在する認知の歪みに語りかけ、問題解決を通じてストレスに対処し管理するためのより良い方法を見出すことを目的としています。このセラピーは自分の思考が現実を創り出しているという考えに基づいており、思考を変化させることでストレスに上手に対応できるこころの状態を作ることが期待できます。

マインドフルネス認知療法

マインドフルネス認知療法は、認知行動療法にマインドフルネスと呼吸法を組み合わせて「今この瞬間」に意識を向けるセラピーです。このセラピーでは、うつ病を防ぐために、つらい感情を偏見なく観察しネガティブなメッセージから自己の感覚を切り離すことに重点を置いています。

研究によると、マインドフルネス認知療法は、慢性的な不幸、うつ、ストレス、不安、身体的苦痛、気分障害に高い効果を発揮する可能性があることが示されています。

ソマティック心理療法

ソマティック心理療法は、身体を中心としたセラピー。トラウマや同様の問題の治療に効果的と言われています。さまざまなスタイルがありますが、一般的には、身体・心・脳の行動の相互関連性に気づくことを助けることに重点を置いています。

ストレス、うつ、不安、慢性痛、中毒、トラウマ、人間関係、性機能など、心理的・身体的なメンタルヘルスの問題に幅広く対応しているのが特徴です。心と身体を適切に統合するための橋渡しをし、ダンス、ヨガ、瞑想、呼吸法などの身体療法を取り入れて、心をクリアにして癒すこともあります。

カップルセラピー

カップルセラピーは、夫婦やパートナーなど様々なカップルが課題を克服する目的のセラピー。自分たちの関係をよりよく理解しお互いに健康的な関わり方を身につけることに焦点を当てた心理療法の一種です。

このセラピーは、どのようなステージのカップルにも役立ちます。カップルセラピーは、コミュニケーションを改善して人生の変化に対応し、互いをより明確に見る方法を学ぶための関係維持と捉えることに価値があります。セラピーを受けるのは関係が修復を求めているカップルが多いですが、中にはセルフケアの一貫として特に問題や課題も見当たらずに受けるカップルも多くいます。

グループセラピー

グループセラピーは、少人数で行うセラピーのこと。グループセラピーでは同じような課題を経験している人たちとつながるのにとても役に立ちます。

家族問題、ADHD、うつ病、不安、パニック障害、摂食障害、恐怖症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などで有効性を発揮するとも言われています。同じような悩みを抱えている人たちと一緒にいると、孤独を感じず、肯定的になれるかもしれません。

アートセラピー

アートセラピーは、アート制作という創造的なプロセスを自己表現の手段として用いて、自分の感情や内面的な体験を検証していくセラピーです。このプロセスを通じて、精神的な健康を増進し、個人としての自分自身をより深く理解することを目的としています。このセラピーでは、自分の心を有意義に動かし自分自身をよりよく理解し考えを共有することで、生活の中で続いている葛藤を解決するのに役立ちます。

アートセラピーは、不安、学習障害、うつ病、感情的な困難、ストレス、脳障害、心理的症状、心理社会的問題、ストレスなどの治療に使用されています。

人間性心理学

人間性心理学は、目的意識・可能性・幸福感など、個人全体に焦点をあてる心理学的なセラピーです。その人の人生に何が起こったかを考慮しつつ、それを変える可能性にも焦点を当てていくのが特徴です。

自己受容の欠如があなたの望む人生を送ることを妨げていると考えるなら、このセラピーが向いているかもしれません。なぜなら、あなたのユニークな個性をサポートしして引き出そうとする積極的なセラピーの一種だから。

暴露療法(エクスポージャー療法)

認知行動療法にルーツがあると言われている曝露療法は、行動療法に根ざしたセラピーの一種。恐怖に立ち向かい、心的外傷後症状を軽減するためのものです。暴露療法は、強迫性障害(OCD)、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、不安障害、パニック障害、社会不安障害、恐怖症などの症状を緩和する働きがあると言われています。

対人関係療法

対人関係療法は、気分障害の治療に効果があるとされるセラピーの一種。気分障害の原因となっている対人関係のダイナミクスやスキルに気づき、それを変えていくことに重点を置いていると言われています。不安、産後うつ、摂食障害、うつ、人間関係においての困難などを緩和する働きが期待できると言われています。

自分に合ったセラピーの見つけ方

 Gabrielle Henderson
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自分に合ったセラピーは、自分が取り組みたいこと、セラピストの専門分野、そしてセラピストとの関係性の組み合わせを探っていくことが大切だと思います。

自分の条件に合うセラピストを何人か見つけたら、カウンセリングや数回のセッションを予約して、そのセラピストについて知り、つながりを感じられるかどうかを確認してみるのがおすすめです。中でも、セラピストとの関係性はかなり重要。セラピストとつながりが持てなければ最高の技術を持っていてもそのセラピーはそれほど役に立たないかもしれません。

今回ご紹介した8種類のセラピー以外にも、異なるアプローチ方法をもつセラピーが世の中にはたくさんあります。もしあるセラピーがうまくいかない場合は、他のセラピーも試してみてそれが共鳴するかどうかを確認してみましょう。

あなたが自由に正直に自分を表現しても大丈夫だと感じることが重要です。

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AUTHOR

桑子麻衣子

桑子麻衣子

1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。



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