食物繊維たっぷりのところてんでお腹からスッキリきれいに|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん

 食物繊維たっぷりのところてんでお腹からスッキリきれいに|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん
Megumi Sekine
関根愛 
関根愛
2021-10-30

SNSで見かける、彩り豊かな食事の写真。見るからに栄養がありそうで、こんな食生活を送ってみたいと思う人は多いでしょう。でも「そんなに頑張れない…」という人も少なくないはずです。時間もない、料理が得意じゃない、不器用なあなたに伝えたい「頑張らないごはん」。意識すべきポイントは、とってもシンプルです。今日からできる「簡単な食養生」、教えてくれるのはマクロビオティックマイスターの関根愛さんです。

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おはようございます。本連載もそろそろ一周年、回数にして50回目を迎えました。いつも読んでくださっている皆さん、今日初めましての皆さん、どうもありがとうございます!これからも、肩の力を抜いて楽しめる健康づくりの食事アイディアや小話をゆったりとシェアしていけたらなあと思っています。

さて、もうすぐ十一月。私ごとですが、先日実家のある伊豆へ久しぶりに帰省しました。あまり地元に懐かなかった私ですが、今になってまじまじと育った土地を見つめてみるとなかなか面白い発見があるんです。伊豆には昔ながらの知恵が生んだ素晴らしい食材が今もまだしっかりあることもそのひとつ。今日はその中から手軽に摂れるヘルシーフード「ところてん」に注目してみます。

コシがあってつるりと喉越しもよく、食物繊維が豊富なところてん。原材料は海藻の天草です。ところで、ところてんは漢字で書くと「心太」ですね。なぜこのような字で表すのか、疑問に思ったことがある方もいるかもしれません。元をたどれば、海の恵みである海藻を利用した日本ならではのこの食材、奈良時代ほど昔から人々に食べられてきたそうです。平安時代に入り「ココロフト」と呼ばれるようになり「心太」の字があてがわれたとか。ちなみに「ココロ」とは「こごる」こと。「フト」はおもちのような食品を差すとされ「こごり固まったおもち」という意味で「ココロフト」なんだそう。江戸時代までにちょっとした改名(?)を何度か経て「トコロテン」に落ち着いたのだそうです。長い歴史があるのですね。

栄養面では、まず食物繊維がたっぷり。アガロースやアガロペクチンというゲル状に変化する水溶性食物繊維です。これは便秘がちの人には嬉しい成分で、整腸作用のおかげで毎日良いお便りがくる助けになってくれます。またタンパク質と炭水化物も多いほか、ビタミンKをはじめとしたビタミン類やミネラルの摂取源として覚えておいてもいいですね。

食べ方としては、しょうがをすりおろして乗せ、三杯酢でつるっと食べたり。はたまた、ねっとり濃厚なくろみつをかけておやつとして食べても美味しい。おやつといっても海藻ですので、罪悪感なしに楽しめるはず。甘味処なんかに入るとついつい頼んでしまいますね。今の季節は温かいお茶をすすりながら頂くのが幸せ。

そして、私のオススメ活用法はおかずとして和え物にすること。かつお節やごまをちょこっとかけて和えれば歯応えが楽しい一品になりますし、醤油やバルサミコ酢で和えて一風変わった副菜としていただくのもまたいいんです。そうそう、パック詰めの商品を買うのがお手軽かと思いますが、中には専門店でブロック状のところてんを売っているところがあります。これを木製のところてん突き棒というものが売っていますので、これでスコッと突いていくといとも簡単にあの細切れのところてんになるんですね。突きたてのところてんがまた味があって良いんです。心なしかフレッシュで美味しく感じられます。

おかずにもおやつにも、ちょっとした工夫でバリエーション豊かに変貌するのがところてんの魅力。ぜひ日頃の食卓の一品に加えてみてくださいね。

 

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関根愛 

関根愛

俳優を始めた十数年前よりアトピーなどさまざまな心身の不調を感じてきたことで、薬に頼るのをやめて自分の体の声を聴きながら養生していくために自然食を始める。「じぶんらしく生きるための食養生」をテーマにInstagramやnote、Youtubeで日々発信をつづける。マクロビオティックマイスター。映画制作者、ライター、翻訳者としても活動。座右の銘は「山動く」。



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