【SDGsの身近な取り組み】生ごみを減らす野菜の剥き方・保存方法

 【SDGsの身近な取り組み】生ごみを減らす野菜の剥き方・保存方法
半田葉子
半田葉子
2021-10-24

ここ数年で「SDGs」という言葉が浸透してきました。2015年9月の国連サミットで採択され、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標で17の項目を元に、持続可能な社会を作るために私たちがどのように地球と向き合っていくかを改めて考え直さなければいけない状況にあります。 その中でも私たちに身近な「ごみ問題」。家庭から出る生ごみは大きな問題になっています。今回はそんな生ごみについてや、今すぐにできる生ごみを減らす方法についてマクロビオティック歴15年でveganパティシエでもある ≪素果子|sugashi≫ 店主、半田葉子さんがご紹介。

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SDGsとは

2015年に国連サミットで採択された課題項目。
貧困や飢餓、教育や経済成長、そして自然環境の保全など…、私たちがこの地球でより良い暮らしをしていくためにと掲げられた17のゴールと169のターゲットを掲げた「持続可能な開発のための2030アジェンダ(課題項目)」です。

身近なところでは「脱プラスチック」として、コンビニのレジ袋が有料化され、大手コーヒーチェーンのストローやドリンクカップがプラスチックから紙へ変わり始め、「紙資源の削減」として、銀行の通帳や企業の請求書のオンライン化や引っ越し業者の梱包方法も変化してきています。

コロナ渦で断捨離をした方は、衣服や資源を発展途上国へ送るリサイクル業者へ依頼された方も多いのではないでしょうか。その他、数多くの企業が各々方針を掲げ、持続可能な社会を実現する目標を掲げています。

SDGs
国際連合広報センター

私たちの身近な「ごみ問題」

温暖化が引き起こす異常気象や感染症など、私たちが肌で感じることも多いのではないでしょうか。それらの原因のひとつとなっている、私たちに身近なのが「ごみ問題」。中でも食品ロスは大きな問題となっています。

実は食品関連事業者よりも多い、一般家庭から出る【生ごみ】

日本の食品廃棄物が、食品関連事業者よりも一般家庭から出る食品廃棄物の方が多いことをご存知でしょうか。

廃棄物処理法における年間食品廃棄物(令和2年4月農林水産省発表)

【食品関連事業者】752万トン
 内、食品ロス量:328万トン(食品関連事業者食品廃棄物の約44%) 
 ◆外食の食品ロス率(2015年)
  食堂・レストラン…3.6%
  結婚披露宴…12.2%
  宴会の食べ残し…14.2%

【一般家庭】783万トン
 内、食品ロス量:284万トン(一般家庭食品廃棄物の約36%)

食品廃棄物は全部で1,535万トン
その約4割(612万トン)が本当は食べることのできた「食品ロス」です。
食品ロスだけでも、毎日10トントラック1,676台分破棄されている計算になります。

生ごみが与える環境汚染

焼却炉に水分を多く含む厨芥(ちゅうかい:台所の生ごみ)を入れると、炉の温度が下がります。炉の温度を上げるためには、酸素や燃料(ガス)が必要となります。そして炉からは二酸化炭素と排ガスが放出されます。燃料となるガスも日本だけではまかないきれないので、外国から輸入しているのが現状です。天然ガスを含めた化石燃料は、人の力で簡単につくり出すことができないため、大切にすべき有資源なのです。

また、ごみは焼却すればなくなるというものではなく、焼却処理された残渣(ざんさ)などは、最終処分場に埋め立て処分されています。埋め立てられたごみはなくなることがありません。残渣が増えれば増えるほど、日本には埋立地が増え続け、それにより、有害物質による健康・農作物への被害や、河川や生態系への影響が懸念され続けるのです。

私たちにできること

ペットボトルの使用を減らす、近くで購入できる商品を増やし段ボールを減らす、身の回りの物に愛情を持って長く使う…など私たちにできることはたくさんあります。そして毎日出る「生ごみ」の出し方も工夫しましょう。

◆生ごみは水を良く切って捨てる
◆野菜の皮などのゴミをシンクに流すのではなく、濡らさなくても良いものはあらかじめ避けておく
◆無農薬野菜など、皮や葉まで食べられるものを購入する
◆長期保存できる保存方法を知る
◆コンポストを利用する

ロスを減らす野菜の剥き方・保存方法

そこで、野菜の剥き方や保存方法を一部ご紹介します。
野菜は葉と実の「節」や皮と身の「間」に栄養が多いと言われています。
色々な野菜に応用して、ごみの少ない調理を心掛けてみましょう。

人参

人参

茄子

nasu

ピーマン

ピーマン

かぶ

かぶ

椎茸

椎茸

バナナ・にんにくの保存方法

banana

桃の種の取り除き方

野菜から出た生ごみの量

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半田葉子

半田葉子

バウエル腸セラピスト/vegan菓子 [ 素果子|sugashi ] 店主 幼い頃から環境問題に興味を持つ。20代に心身のバランスを崩したことをきっかけに「からだに入れる選択」「免疫力」「心と身体のバランス」「出す力」の大切さに気づき、自然生活に活かせる食や腸を学びはじめる。会社員、自身のカフェでの菜食調理、地方veganカフェの立ち上げやメニュー提供、海外のオーガニック事情調査、腸講師などを経て、「からだ想いのお菓子を」とオンラインストア [ 素果子|sugashi ] を始動。お菓子作りを続ける傍ら、 長年のマクロビオティック生活と自身の経験や知識を活かし、個人の体質改善カウンセリング・腸マッサージの施術を行っている。InstagramID:kurashinotane_



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