女子一人旅、アーユルヴェーダ体験記(1)スリランカ・南インド13日間の旅|渡航前編

 女子一人旅、アーユルヴェーダ体験記(1)スリランカ・南インド13日間の旅|渡航前編
Photo by Misa Tokimitsu
Misa Tokimitsu
Misa Tokimitsu
2018-03-31

都内在住OLのミサが、たった一人で訪れたスリランカ、南インドの旅。本場のアーユルヴェーダで体質改善したい!という願いを叶えるための体験記を紹介。これからリトリート旅行を考えている人は必見の連載がスタート。

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東京生まれのアラフォー女子のミサは、大学卒業後、広告会社、出版社で17年間働いてきた。10年前、運動不足やストレス解消を目的にヨガスタジオに通い始めたことからヨガに出会った彼女は、昨年ヨガの聖地インド・リシケシアシュラムでRYT200を取得したが、ヨガのインストラクターになりたいわけではないという。東京という物質的な社会へのストレス、様々な積み重ねから発症したパニック障害を経て、彼女が目指すヨガのあるライフスタイルとは?

仕事、育児、家事など現代女性にとってストレスはつきもの。そんな女性たちに、自分の体験を少しでも共有できたらという思いから、元OLミサのアーユルヴェーダリトリート旅、インドでのRYT200、そして”歩く瞑想”とも言われるスペンイン巡礼の体験記を連載形式で紹介する。

「英語はしゃべれない、でもヨガは好き!」という彼女のアクション、そして四苦八苦した海外での体験記が、読者の皆様にとって少しでもお役に立てれば幸いだ。

ー2014年、夏ー

私は、本場のアーユルヴェーダを体験したいと思い立ち、スリランカとインドの2カ国を訪れました。どちらも初めて行く国、そして初めての海外一人旅。OLにとって貴重な休暇を利用してまで現地で治療を受けたかった理由は、長い間続いていた、謎の体調不良(病院にいくほどではない程度)、1年に何度か起こるパニック不安障害を根本から改善したいということからでした。これを機に、今までのライフスタイルを見直し、体質改善の指針を作りたい。一度ここで色々なことをリセットして、心身ともにピカピカになりたかったからです。

すべては股関節痛からはじまった

不調のきっかけは、1年半前に行ったスノーボードでの怪我でした。その日は、足をひねって転んでも痛みを感じず、10年ぶりの雪山ということもあり、楽しくて休まず夢中で滑っていました。気づかない間に無理していたようです。後日、左足股関節を痛めたことがわかったのですが「そのうち治るだろう」と放置していました。すると徐々に、左をかばっていた右の股関節にも痛みが走り始め、寝起きに立とうすると鋭い痛みでひっくり返ったり、普段でも歩くのが辛い状態に。まるで老人にでもなってしまったかのような状態になり、この年齢で一生股関節痛と共によたよた歩きで生きていくのでは!と悲しくなったのを覚えています。股関節ってとても重要なのですね。

それから数ヶ月は、何をしても痛くて、運動全般をお休み。運動といっても、5年間続いていたストレス解消のためのヨガと、たまにジョギングするなど、ちょっと体を動かすことを、不定期に行っていた程度です。それでも、軽い運動すらできなくなると、代謝が落ち、何かがどんどん蓄積された身体は重く、脳もスッキリしない日々で精神的にも憂鬱になっていきました。

ついに蕁麻疹が!

股関節を痛めてから半年後のある日、それまで大丈夫だったはずのラム肉を食べた翌日から、毎朝毎晩、決まった時間に蕁麻疹が出るようになって、微熱も2週間くらい続きました。毎日だるくて、当時は病院で薬をもらって症状を抑えました。

以降、特にこれといった病気ではないのですが、気力が奪われるほどの「なんとなく体調不良」の毎日でした。長年の不規則な生活と暴飲暴食、ストレスなども重なって、毒まみれの身体が「限界だよ」と私に伝えていたのだと思います。

断食で自然治癒力を体感する

そんな中、体質改善のきっかけになればと、前から興味のあった断食施設へ行くことを決意。年末の休暇を利用して1週間、伊豆高原にある断食ホテルの滞在プログラムを体験しました。

絶食
伊豆高原の断食|1日1本の酵素ジュース
絶食
3日目の回復食|徐々に胃を慣らしていきます

終了後は、とにかく久しぶりに脳がスッキリ、全身も爽快に。特に、行ってみてよかった点は、断食の基本効果「消化のエネルギーを止めると自然治癒力が増す」というのを身をもって体験できたことです。股関節痛も柔らいでいたのには驚きました。(股関節の症状はよくならないと思っていたので!)

本場で本物のアーユルヴェーダを体験したい!!

断食体験で「自然治癒力」に目覚め、今後は日常で何を習慣にしていけばいいのだろう? といろいろと調べていくうちにアーユルヴェーダにたどり着きました。毎日の食事の取り方や、運動、ライフスタイルを見直し、整えることがアーユルヴェーダの目的であり、自然治癒力を引き出す伝統医学体系と書いてありました。その根本の考え方が、心に響きました。
その頃、日本で受けられるものはまだアーユルヴェーダ=短時間で受ける単なるオイルマッサージ、しかも料金高い「シロダーラ」というイメージでした。土地の風土、気候、自然食、生活スタイルを基盤とした本格的なものは発祥の地でしか味わえないのでは?それなら本場で本物のアーユルヴェーダを体験したい! という思いが止まらなくなりました。興味が出たことには、初期段階で本物をとりあえず体感してみて、今後をどうするか考えたい。というのが私のモットーなので、どうしても体験しなくては気が済まなくなり、滞在先の検索が始まりした。

アーユルヴェーダは南インド、ケララ発の伝統医療。 スリランカは?!

アーユルヴェータの知識や体験談をウェブサイトや本で調べていくうちに、南インドのケララ州で発祥した伝統医療だが、スリランカでも民間療法として根付いていて「リゾート施設で本格的なアーユルヴェーダの治療が受けられる場所として欧米では有名らしい」ということがわかりました。そして、インドより安全なスリランカに行こうと決めました。

インドは怖い?でも発祥の地ケララでも体験したかった

当時、インドは行きたいけど、当時の私にとっては海外経験が少なく、怖くて行けそうもない国の一つでした。インドには興味があり、学生時代には友達4人でインド旅行の予定を立てていたことがありますが、衛生面の不安やインドに対する怖さが強くなり、私だけキャンセルして、代わりに安心なアメリカの東海岸へ行ったという思い出があります。それくらい、昔の私は慎重だったのだなあと思います。それでも、発祥の地ケララで「どうしてもアーユルヴェーダをしたい」という思いが捨てきれず、次にいつ行けるかもわからないし、南インドは北と違って温和な人種らしいと評判だし、コロンボ空港(スリランカ)から1時間の至近距離だし、施術を敷地内で受けるだけだったら大丈夫かも!と、思い直して、最終的にはインドとスリランカの両方試してしまおう、という結論に到りました。

旅程、滞在先を決める

スリランカには、医師がドーシャ診断を行い、食事、ヨガを含めたハーブ治療を集中して行うことのできる数々のアーユルヴェーダホテルがあるようで、ど素人の私ではどこが良いのか決めかねていました。

そこで、初めての海外一人旅で少し不安もあったので「ココロとカラダにいい旅」がテーマでアーユルヴェーダ施設にも詳しい旅行会社(株式会社PINK)にアレンジをお願いすることにしました。担当者に細かく希望を出して、何回もやり取りをしてプランを決めました。昨年(2017)世界一周旅行をすべて自分で手配しましたが、いろいろ面倒で、やはり交通手段や滞在先など何でもお願いできるのは楽ちんで良いです。ただ、直接申し込んだ方がお安く済みます。次回は自分でやろうと思います。

スリランカで選んだ施設は...バーベリン・リーフ・リゾート

スリランカ
施設の中心にあり自由に泳げるプール
スリランカ
客室外観

アーユルヴェーダの治療は人間が本来持つ生命力を引き出すものなので、本当の効果を得るには、最低でも2週間以上必要です。でも私は会社の10日間の休暇+休日3日を利用するので長期滞在(3〜4週間想定)は望めません。

旅行会社へのリクエスト

・短期間でも効果が実感できる
・ドクターの問診によるドーシャ判断に基づいたトリートメントを体験したい
・観光目的の「高級リゾートスパ」や「豪華ホテル」はNG
・医師の指導を受けられるが、治療だけの「病院」もNG
・ゆったり休暇も楽しみつつ体質改善したいので「ヘルスリーゾート型施設」がいい

上記希望を伝えて、今では日本でもとても有名ですが、バーベリンに決まりました。
次に行くなら病院も豪華ホテル系も別の良さがあると思うので試してみたいです。

バーベリンは、スリランカ国内で初めてアーユルヴェーダを導入したリゾートで、バーベリン・リーフ・リゾートとバーベリン・ビーチ・リゾートの2つの施設があります。リーフは空港から車で1.5時間のベルワラにあり、ビーチは3.5時間ウェリガマ。私は時間短縮のため、空港から近い方のバーベリン・リーフ・リゾートを選びました。

スリランカ
自分に合ったハーブ薬を処方してもらいます。

 

スリランカ
飲む時間も指定されます。

南インド・ケララで選んだ施設は....ソーマティーラム・アーユルヴェーダ・リゾート

ケララ
毎日通う、緑に囲まれたアーユルヴェーダセンター
ケララ
客室はすべて木で作られたコテージ

滞在後半の4泊5日は南インド・ケララ州でアーユルヴェーダ体験。コロンボからトリバンドラム空港に行き、そこから移動するのですが、初インド、施設にたどり着くまでの道のりが安全であることは必須。さすがに日本の旅行会社で手配しているので、そこは安心してお任せしました。

ケララ
ハーブや熱帯植物が育てられている東京ドームより大きめの敷地内

ケララは、ますます短期滞在なのでそれも踏まえて、候補をいくつかいただき、それぞれのウェブサイトと人の体験ブログなどを参考に、ソマティーラム・アユルヴェーダ・リゾートを選びました。こちらのリゾート施設も、アーユルヴェーダの振興に努めるソマティーラム・グループが誇る、歴史ある施設で、優良アーユルヴェーダ施設に送られる最上級の「グリーンリーフ」の認定を受けているらしいです。プログラムにも信頼が置けそうな点で決め手となりました。

こうして私の初めてのアーユルヴェーダの旅の詳細が決まりました。

次回は、施設での体験記をお届けします。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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